領収書の書き方:インボイスの登録番号・消費税の内訳・収入印紙(5万円以上)
領収書の書き方:インボイスの登録番号・消費税の内訳・収入印紙
答え: インボイス(適格請求書)として使える領収書には、①発行者の名前と登録番号 ②取引の日付 ③何の代金か ④税率ごとの合計金額と税率 ⑤税率ごとの消費税額 ⑥受け取る人の名前、の6つを書きます。収入印紙は、紙で渡す売上代金の領収書で5万円以上のときに必要になり、消費税額を分けて書けば税抜の金額で判定します。PDF をメールで送るだけなら、印紙はいりません。
更新日: 2026-10-10 / 運営: S-Hub(Google フォームの回答から領収書PDFを作るアドオン「フォーム回答で領収書・修了証PDF」の開発者です)。この記事は国税庁の公開資料をもとにした一般的な説明です。個別の判断は税務署や税理士にご確認ください。

インボイス(適格請求書)として使える領収書の6項目
領収書でも、次の事項が書いてあれば適格請求書として扱われます(国税庁 Q&A 問54、問58-2)。
| 記載事項 | 書き方の例 |
|---|---|
| ① 発行者の名前と登録番号 | 株式会社サンプル教育 登録番号 T1234567890123 |
| ② 取引の年月日 | 令和8年10月9日 |
| ③ 取引の内容(軽減税率の対象ならその旨) | セミナー受講料として |
| ④ 税率ごとに分けた合計金額と適用税率 | 税率10%対象 12,100円(税込) |
| ⑤ 税率ごとに分けた消費税額 | 消費税 1,100円 |
| ⑥ 受け取る人の名前 | 山田 太郎 様 |
登録番号は、適格請求書発行事業者の登録を受けた事業者だけが書けます。登録していない場合は書かずに、通常の領収書として出します。
小売業や飲食店業など、不特定多数の人に売る事業では、項目を減らした「適格簡易請求書」を使えます。⑥の宛名を省けて、税率ごとの合計金額は書いたうえで「消費税額」と「適用税率」はどちらか一方でよい、という違いがあります(国税庁 Q&A 問58)。
消費税額の出し方と端数
税込の金額から消費税額を出すときは、次のように計算します。
消費税額 = 税込の合計 × 10 ÷ 110(税率10%の場合)
消費税額 = 税込の合計 × 8 ÷ 108(税率8%の場合)
1円未満の端数は、1枚の領収書につき、税率ごとに1回だけ処理します。品物ごとに端数を処理してから足すのは認められていません。切り捨て・切り上げ・四捨五入のどれにするかは、事業者が決めてよいとされています(国税庁 Q&A 問57)。
例: 税込 12,100円・税率10% → 12,100 × 10 ÷ 110 = 1,100円(本体 11,000円)
収入印紙が必要になる金額
売上代金の領収書(受取書)は、記載された受取金額が5万円未満なら非課税、5万円以上100万円以下なら200円の収入印紙が必要です(国税庁 タックスアンサー No.7105)。営業に関しない受け取りは非課税です。
ここで大事なのが、消費税額を分けて書いた場合は、税抜の金額で判定することです。国税庁の例では、「商品販売代金48,000円、消費税額等4,800円、合計52,800円」と書いた領収書は記載金額が48,000円となり、5万円未満なので印紙はいりません(国税庁 タックスアンサー No.7124)。「税込52,800円」とだけ書くと52,800円で判定されます。
ただし、消費税の免税事業者が出す領収書は、消費税額を分けて書いても税込の金額で判定します。免税事業者の取引には納める消費税がないため、「消費税」として書いた金額も記載金額に含める、という扱いです(国税庁 質疑応答事例「消費税及び地方消費税の免税事業者が作成する受取書」)。
PDF をメールで送る場合: 請求書や領収書をメールで送るだけなら、紙の文書を渡していないので、印紙税はかかりません。受け取った人が印刷したものもコピーと同じ扱いです。ただし、メールで送ったあとに同じ内容の紙の領収書を別に渡すと、その紙は印紙税の対象になります(国税庁「コミットメントライン契約に関して作成する文書に対する印紙税の取扱い」問2)。
和暦・宛名・番号
- 日付: 和暦でも西暦でもかまいません。会計ソフトや帳簿と揃えておくと照合しやすくなります
- 宛名: 個人には「様」、会社や団体には「御中」を付けるのが一般的です。適格簡易請求書なら宛名は省けます
- 番号: 法令で決まりはありませんが、番号を振っておくと再発行や問い合わせのときに探しやすくなります
Google フォームの回答から、この形の領収書を作るには
申込や注文を Google フォームで受けているなら、回答から上の項目のそろった領収書 PDF を自動で作れます。当社の「フォーム回答で領収書・修了証PDF」(開発者本人が書いています)では、次のように対応しています。
- 登録番号の欄、税率ごとの内訳(1枚につき10%または8%のどちらか1つ)、和暦と西暦の切り替え、敬称(様・御中)、番号
- 5万円以上の領収書には、収入印紙を貼る欄が出ます。消費税の内訳と登録番号を入れているときは税抜の金額で、それ以外は税込の金額で判定します。欄を出すだけで、印紙が必要かどうかの最終的な判断はしません(PDF をメールで送るだけなら不要です)
- 10%と8%の品物が混ざる取引には使えません

手順は使い方ガイド、機能と料金(無料は月20件まで、Pro は月980円・年9,800円、税込)は製品ページにあります。GAS で自分で作る方法やほかの選択肢との比べ方はこちらの記事にまとめています。
インストールは Google Workspace Marketplace から行えます。
参考(国税庁)
- 消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A 問54(適格請求書に記載が必要な事項)
- 同 問57(消費税額等の端数処理)
- 同 問58(適格簡易請求書の記載事項)
- 同 問58-2(手書きの領収書による適格簡易請求書の交付)
- タックスアンサー No.7105 金銭又は有価証券の受取書、領収書
- タックスアンサー No.7124 消費税等の額が区分記載された契約書等の記載金額
- 質疑応答事例 消費税及び地方消費税の免税事業者が作成する受取書
- コミットメントライン契約に関して作成する文書に対する印紙税の取扱い 問2
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